何か前も書いた気がするんですけど、ここに至って、ようやくイズの設定が固まってきたので、メモ代わりにでも書いておこうかなぁという感じです。メモ代わりだから長い。
Q:今、イズのキャラ設定が決まったんですか? 長編が終わって3年以上が経過していますが?
A:せ や ね ん。
いや、大づかみの設定は決めていたんですけど、容姿とかふわっふわだったので、今回改めてビジュアルを設定し直しました。それに伴い、改めて色々細かく設定し直すことにしました。(ビジュアル設定は鍵付きにて公開。やっぱりちょっと、オリジナルが強すぎるので……)
イズの設定を考えるにあたって
まず、イズの設定の元にできそうなエピソードを時系列(たぶん、時系列)に並べて、整理してみましょう。
あ、もちろん、鳥汁その他の設定は私が知らないので、考えていません。あと、想像で埋めてる隙間がすごく多いから、ご容赦ご容赦。まぁ、それは予定調和ですわ。
1.施文院の大神官に就任
最初からクライマックス。
父ホシュアが死に、イズが大神官の座につきます。と同時にレオニック文書のすべてを知った……と思っています。まぁ、別にこれ以前にレオニック文書の内容を知ることができなくもないと思うのですが、エルファスのために世界ふっ飛ばそうとまで思える人が、あの内容を知っておとなしく大神官の座に着くかなぁという素朴な疑問が出てくるので。(大神官のほうが地の底に溜まった人の思いを開放しやすい……かな? でもレオニック文書に逆らおうとしている人がおとなしく記述通りに行動するかな、とも思う)
姉が大神官になるというより、エルファスを施文院にとどめ置いておくメリットがちょっと思い浮かばない(それこそバロル関連とか?)ので、大神官になった後、弟についての予言を知ったということにしておきます。
で、ここでレオニック文書の存在を知ったということは、おそらく、まだネメアの存在を知らないってことになります。ホシュア死亡がエルファス5歳のときだとすると、ゲーム開始の11年前。そして、バロルの動乱がゲーム開始から5年前に終息していることを考えると、名前すら知っているか怪しいですね。(ネメアがいつ旅立ったのかによる)
まぁ、少なくとも、どういう人物かというのは知らなかったでしょう。
2.ネメアと出会う
エンサイによると、バロルを倒すという予言を覆すためにネメアを殺そうとしたらエンダァアアアアア!
これ、イズがネメアを直接殺しに行ったんですかね。だとしたら、ものすごくフットワークが軽いトップですね。それとも、何かこう悪の大幹部にありがちな、モニタリングしててトゥンク……ってなっちゃったんですかね?
まぁ、何にしろネメアを知った結果、恋に落ちて、バロル討伐のために(施文院に?)乗り込んできたネメアを殺せずに逃した、と。
それにしてもこの一連の流れがレオニック文書に書かれているってどういうことでしょうね。イズの死に関する情報だったから記載したのか、レオニックがJK並に恋バナ大好きだったかのどちらかしか考えられません。
3.コライノルドの杖
エルファスのためにコライノルドの杖を求める。バロルはとっくに死んでる模様。
とはいえ、これイズが直接コライノルドの杖を求めたのかは定かじゃないんですよね。施文院という組織のトップ的には、告死天使を投入したとかそんなもんかな、とは思うのですが、ネメアが阻止に動くと知った途端に最前線にホイホイ出てきそうな感じではあります。
ところで、このコライノルドの杖の何やかんやに関しては、レオニック文書に載っていないといえます。レオニック文書に記されたエルファスの運命を捻じ曲げるためにレオニック文書の記述通りに行動するって、もうわけわからんので。ものすごく、可能性を模索したんでしょうね。
ということはつまり、イズ(または他の人物)の行動のすべてがレオニック文書に記載されているわけではなさそうです。
4.イズ略奪
まぁ、事件の内容はともかく、何でイズは自力で逃げなかったのか、という疑問を考えたいものです。
イズの行動と心理を考える
次に、イズが何を思って行動したのかを考えたいと思います。
1.の時点でのイズ
まず前提として、イズがレオニック文書を信じていないなら、バロルを使って世界をふっ飛ばすなんて思想は出てこないはずなので、イズはレオニック文書の内容を信じているということになります。
イズがレオニック文書を読んでから、ネメアと出会うまで、どれくらいの期間があったかわかりませんが、イズはこの謎の男「ネメア」をどう思っていたのでしょうか。
これは私の感想というか、私ならこう思うという話なんですが、正直怖くないですか? 可愛い弟の消滅が書かれた不吉な予言書に、「あなたはネメアという男を好きになります」って書かれていたら、不気味でしょうがないんですが。
ここで恋に恋する乙女モードに入るのは、無理があると考えます。イズはレオニック文書そのものについては信じていましたが、この時点(自分の恋に関する予言を知った時点)ではネメアに惚れる気がなかったのだと思われます。
2.の時点でのイズ
ところがどっこい、イズはネメアに恋をしてしまいます。いったい、彼のどこを好きになったんでしょうね。自分と同じように運命に抗う姿にキュンときたのか、顔とケツにグッときたのか……どちらでも面白そうだな、と思います。
エンサイの記述から、初会からネメアの施文院突入までの間には、それなりに時間があったと思われます。少なくとも、ネメアの施文院突入時に一目惚れという印象は受けません。
おそらく、初めてネメアに出会ったときから、殺せず逃がすときまで、相当な葛藤があったのではないかなと思われます。
「ネメアなんて男に絶対惚れない!」→「あ、あれ? 思ったより……(トゥンク……)」→「いやいや、ここで私がネメアを好きになっちゃったら、エルファス消滅の運命一直線じゃん!」→「いや、でも……うぅ……」――みたいな?
少女漫画がひと作品できそうですね。
イズの心情を想像すると、施文院に乗り込んできたネメアと対峙する直前まで、ネメアを殺してエルファスを救うほうに傾いていた(傾けようとしていた)と思います。が、実際にはできませんでした。人間の心って単純で複雑だものね。板挟みつらいね。
この時点で、イズは弟も救うしネメアも救うと覚悟しなければならなくなりました。「どっちもやらなくちゃいけないってところがヒロイン(?)のつらいところだわ」っていうあれが、真実味を帯びてきました。イタリアンマフィアかな?
3.の時点でのイズ
ところで、ネメアとイズはこのコライノルドの杖争奪戦以外に接点があったんでしょうかね? 施文院のミイス襲撃くらいしか思いつきませんが、これいつの出来事なのかわからないし、イズが前線に出てきたっていう情報がないんですよね。
もし、一切接点がなかったとしたら、何ていうか……可哀想じゃない? イズが。5年間も片思いの相手に会えないって色々こじらせそうな気がします。
ムダに告死天使にネメアの動向を探らせて、ムダに会いに行ってそう。
「大神官、暇なのか?」
「お前のために時間作ってんだよ。言わせんな恥ずかしい」
「……別に用ないし、わざわざ無駄な時間を作らなくてもよいのでは?」
「こいつ……!」
――みたいな。本当にどこが好きなんだろう。ケツかな?
閑話休題。コライノルドは古代の魔女ということですが、このコライノルドの杖の話以外に一切名前が出てきません。これは推測ですが、コライノルドの伝承はバイアシオンでも相当マイナーなものなのではないでしょうか。
現世を吹っ飛ばす以外に何か弟を救う方法がないものかと、古代の魔術書を片っ端からさらっていったと考えると、泣ける話だなぁと思います。
ひょっとしたら、この辺の足掻きの最中に、同じように運命に抵抗するネメアの姿を思い浮かべて、勇気と希望をもらっていたのかもしれません。綺麗に進めるならこっちですね。
4.の時点でのイズ
エンサイ確認してて思ったんですけど、イズ略奪はレオニック文書に載っていたんですかね? 当然載っているものだろうと思っていたのですが、エンサイにはっきりとした記述を見つけられませんでした。
イズの恋心まで記載があって、死に際の記載がないってなるとレオニックJK説が真実味を帯びてきます。
記載があったとして話を進めます。
レオニック文書に記載があったとすると、イズは自分の死に様を知っていたといえます。エルファスの運命を捻じ曲げるためには、ネメアを殺してでも抵抗する必要があったはずです。まぁ、二人の実力がどうなのか、というのはわかりませんが、少なくとも本気で抵抗する必要はあったでしょう。
イズは本気で抵抗したのでしょうか?
エンサイのエルファスの項に、「姉が自分よりネメアを選んだことでネメアを憎んでいる」とあるので、まぁ、そういうことなんだろうな、と思います。
ネメアがイズ略奪のために施文院に乗り込んできたとき、イズはエルファスをかばっています。この行動からエルファスが「姉は自分よりネメアを選んだ」と判断するのはまずあり得ません。どちらかと言えば、自分のために姉が犠牲になったと考えるべきでしょう。
エルファスが「姉は自分よりネメアを選んだ」と判断したのは、イズがネメアを殺すという選択をしなかったからだと考えられます。実力的にできるできないはともかく、行動する素振りも見せないのはおかしい、ということです。
実際、イズはネメアを殺すことができません。これは確定情報です。つまり、ここに至る前にネメアを暗殺することもできなかったといえます。(エリュマルクを暗殺すればワンチャンあったと思いますが、ネメアがエリュマルクを守っちゃったんだろうなぁ)
イズはネメアが施文院に乗り込んできた時点で、予言通り死ぬか、ネメアを殺す(つもりで抵抗する)かの二択しかありませんでした。
イズがエンシャントに連れて行かれてからも自発的に逃げる行動を取らなかった(ひょっとしたら情報が出てないだけで、逃亡の素振りはあったのかもしれないが)のは、死の間際までネメアの傍にいたかったからかもしれません。
5年間もほとんど接触がなかった片思いの相手が、すぐ傍にいる。「私、死んでもいいわ」と思ったのかもしれません。
実際、死ぬ。
このイズの行動は、果たして運命に対する恭順でしょうか。それとも、諦観でしょうか。
本当のところはイズしかわからないでしょうけど、私は『覚悟』だと受け取ります。この人、弟の運命を変える努力はしてるけど、自分の運命を変える努力は一切してないんですよね。
イズはここに至るはるか以前に自分の死を覚悟していたのだろうと思います。それが、ネメアへの恋心を受け入れることに直結するからです。おそらく、ネメアを前にして、「私には彼を殺せない(なぜなら彼を愛しているから)」と自覚した時点で、自分の死も同時に受け入れざるを得なくなったのでしょう。
彼女が自分の運命を変える努力をしなかったのは、死を受けれてでもネメアを愛したかった『覚悟』の証だと解釈します。
イズのキャラクターを考える
ここまで考えてみて、愛に生きた人だなぁと思いました。基本的な行動理由が好きな人のためですね。意外と尽くす女なのかもしれません。
しかし、「エルファスのために現世をふっ飛ばす」や「ティアナを生贄に闇の巨人を召喚する」など、目的のために手段を選ばない非情さがあります。というか何回も言うけど、現世ふっ飛ばしたらエルファスも死ぬのでは? 彼女は目的すら選ばないのかもしれません。えっ、どういうことなの?
そして、圧倒的な運命にひとりでも立ち向かおうとする気骨のある人物だといえます。というか、なぜこの人は誰かに助けを求めなかったのでしょうね。
考えられるのは、「レオニック文書に記されているような運命に、立ち向かえるような人間がそもそもいない」からでしょう。じゃあ、ネメアはどうなんだと。ネメアに助けを求めりゃいいじゃん、と。バロルの動乱終息以後なら、ネメアに手を貸してもらっても、別に弊害はなさそうです。
正確なところはわかりませんが、イズがネメアに惚れてたせいで、ネメアに助けを求めることができなかったのではないかと考えています。
先に述べたように、イズは行動理由が「好きな人のために」なので、好きな人の重荷になるのは嫌だったんじゃないかなと思います。(レオニック文書に記載があると仮定すると)イズはネメアの運命を知っているので、「世界」なんて途方も無いものを双肩に背負わざるを得なくなるネメアに、自分の(正確に言えば自分の弟の)運命も背負ってくれと頼むのは、彼女の信念に反するのでしょう。
「支えて欲しい」でもなく、「支えたい」でもなく、「好きな人と同じように立っていたい」と思うのは、いじらしいというかあのエルファスの姉にしてはよっぽどまともな考え方をしているなぁと思います。
私見ですが、夫婦や恋人というものは、「隣に立って歩むもの」だと思うので、前や後ろを歩くとか背負ってもらうとかはやっぱりちょっと違う気がします。イズはネメアが背負った「世界」からひとり降りて、彼の隣を歩こうとしたのかもしれません。
そして、こういう姿勢の人はネメアの好みのタイプに近いのではないかと私は思っているので、ひょっとしたら、出会い方さえ違っていればワンチャンあったのではないかと思います。残念ですね。(ネメアの好みのタイプに関しては、また別の機会にいたしましょう)
まとめ
私はイズに関しては「愛に生き、愛に殉じた人」だと思います。そして、気に入らない運命にはひとりでも立ち向かえる気骨があり、その目的を達成するために努力や犠牲を惜しまない人でもあります。ベクトルは違うけど、ネメアと似たようなキャラクターではないですかね。
あー、だから私、顔も見えないのにこのキャラクターが好きなのかねぇ?
ま、私はかなりイズに同情的なので、綺麗な所に着地しましたね。この方向性で書いていこうと思います。