第98話 愛をこめて、君へ 解説

 もう嫌や。みんな、かわいそうや。みんな悲しい。
 誰や、こんなシナリオ考えたの……。

^o^<わたしです。

 
◇過去の自分に言いたい
 この話の第一稿が、めっちゃ手抜きでした。
 書きたくない、という思いが伝わってくるようでした。

 けれどね、過去の自分に言いたい。書きたくなくても書かなきゃいけないし、お前が手を抜くと私が辛いんだよ。辛いんだYO!

◇『神』戦
 本来、『神』は物理攻撃をしてこないんですが、それだとちょっとつまらないかな、ということで棘攻撃を加えました。
 『神』のビジュアルを見ると、あれ、いばらの杖も同化してますよね。
 よーし、いばらの杖には「人の苦しみを感知すると棘が伸びる」っていう設定があったから、それが棘攻撃になっている、ということにしよう。

 なお、ネメアが焦っているのは、「レインにエルファスを殺させてはいけない」という気持ちのせいで、『神』の再生能力に焦っているわけではありません。
 せめて恨める人間を、と思っている節があります。どうせ恨まないけど。
 レインはレインで、「エルファスがああなってしまったのは自分が原因だし、捧げられた人たちは帰ってこないし、せめて自分が始末をつけることで贖罪しなければ」と思っています。
 それが贖罪になるかはわからないけどね。

◇誰が『神』を殺したか
≫だから、どちらがとどめを刺したというのは、誰にもわからない。
 この一文を入れるかどうかで最後まで悩みました。読者にそう捉えてほしい部分を、文章として地の文に入れるのが、正直、私は苦手です。

 でも、あんまりにもレインがかわいそうで、つい入れてしまったよ。

 どちらがとどめになったのか、というのは、私も決めてなかったりします。ゾフォルの予言どおりでいえばネメアだろうし、イズの予感が正しければレインでしょう。
 どちらが救いなのか、どちらがより残酷か。それを考える意味はあまりないように思えます。

◇空の手のひら
 空っぽの手のひらを、なすすべもなく見つめるレインの背中を、ネメアがどういう気持ちで見つめていたのかを想像すると、察するに余りある。

◇人の死とは
 人の死に様を書くことは、彼らの生き様を書くことにさも似たり。

 死に様をきちんと描くというのは大変ですね。陳腐になってもいけないし、単純なお涙ちょうだいにもしたくない。

 ろくな死に方しないよ、という諌めかたがありますが、あれはろくな生き方ができない、ということだと思っています。
 まっとうに生きた人はまっとうに死ぬし、寂しく生きた人は寂しく死ぬし。

 エルファスは、どう生きたんだろうか。

◇色々言いたいことはあるけれど
 こここそ解説が必要そうなんですが、語りすぎるのも野暮なので、この辺にしておきます。