第53話 この世界の片隅で 解説

レイン「フォーリンラブ。愛の女神様、この人でしょうか?」
ライラネート「そいつはやめとけ」
レイン「あんた、いっつもそればっかりやないか!」

 二人は幸せなキスをして終了、とかそんな展開があるわけない。

◇オリジナル注意
 一応、エルファスのイベントはゲーム中にあるもの(ソリアス神像広場イベントと墓場イベント)ですが、レインの首の傷に関わってくるので、一応、オリジナルで。

 彼女の首の傷は、がっつりオリジナル要素がかかわってきます。

◇ビーストギガースに例えられた女
レイン「訴訟(物理)も辞さない」

 鼻が高いからじゃないかな(適当)
 これまでレインが例えられたもの。
・ゴリラ
・グローギガース
・ビーストギガース←NEW!

 ヒロインとは何だったのか。
 あ、唯一ネメアさんがうさぎにしてくれてたよ! やったね、レインちゃん!

◇レインの好みのタイプ
 好みのタイプだけでいうなら、ネメアみたいなでかくて強くて優しい人がいいんでしょう。根が甘えん坊なので、包容力のある人がいいんじゃないかと。
 見た目だけでいうならレーグが一番近いだろうけど、甘えた瞬間に閃刃剛刃に首を刎ねられそうで嫌、というレインの言い分。ずーっと気を張ってなきゃいけなそうなのがダメなんだろうな、と思う。戦うのが好きで強さを求めてる子じゃないから、レーグの求めるものは理解できない気がする。
 ゼネテスはどうかっていうと、レインは真面目ちゃんだからさ……。

 好みのタイプにかすりもしてないエルファスのどこに惹かれたのか……まぁ、でも、恋に落ちるのは好みのタイプの人だけかっていうと、そうじゃないのでね。
 何かもう、ほっとけない感じだったんでしょう。キスから始まる恋もあるさ。始まらなかったけど。
 海外の映画でよく見る「えっ、そこでキスするの!?」っていうのを目指したんだけど、本当に「そこでキスて……(ドン引き)」というシーンになってしまい絶望。
 レインが追い込み漁してるみたいだ……。

 この小説は縦軸にネメアさん(攻略対象外)がどーんと居座っちゃってるから、レインの恋愛は書きにくくて仕方ありません。

◇墓石さんへ
レイン「あのぉ、お宅、弟さんに女の子に恥をかかせるなって、どうして教育してくれなかったんですかね」
イズ「*いしのなかにいる*」

 イズは弟の教育方法に問題がある。
 「弟が死んでしまうならこんな世界など要らぬー! すべて消え去ってしまえー!」とバロルに味方したイズと「姉さんが死んだ! こんな世界は消え去ってしまえー!」と絶望したエルファスはさすが姉弟だと褒めてやりたいところだぁ。
 というか、弟が消滅する未来が嫌で、現世を消し飛ばそうとしたってエンサイに書いてあったけど、現世を消したらエルファスも死ぬと思うんですが、そこんところどうなんですかね。
 無理心中的発想なのかね。

◇首の傷
 レインの首に赤ん坊のころからあった古い刀傷。エルファスは何か知ってそうですね。
な、何かなー?(露骨に伏線を匂わせてみる)

 まぁ、でも、本当にこの話はオリジナル色が強いので、あまり期待しないでいただけるとありがたいです。

◇シスコンとナルシストの二択という地獄<追記>
 修正前は、エルファスがイズにこだわる理由を単純に、姉への思慕と憐憫というふうに書いていたのですが、これをちょっと修正してイズの死そのものを自分の罪だと感じているため、ということにしました。

 始原口伝のエルファスの紹介文では、「(姉をさらった)ネメアに対して恐怖を抱き、それに恐れた自分に絶望して世界崩壊を考えるようになった」みたいに書かれているので、これを信じるならエルファスにとって大事なのは「姉がさらわれて悲劇的な死を遂げたこと」ではなく、「姉がさらわれた時にネメアに恐怖して何もできなかった自分」ということになってしまう。
 だとしたら、世界を壊すことを肯定させる自己欺瞞のために、「姉の死」を持ち出しているということになると思うんです。

 私はエルファスがエリュマルクにほとんど言及せず、ネメアだけを憎み続けているのはイズがネメアのために死んだからだと思っていました。
 ところが、上記の始原口伝の内容が正しいのなら、エルファスのネメアへの憎悪は姉のこと以上に「ネメアへの恐怖」そのものが原因だといえます。

 ところで、原作のエルファスはイズがネメアのことを好きだったことを知っているのでしょうか。私はてっきりエルファスはイズの気持ちを知ってたんだろう、と思っていました。だから、後宮のイズの元に赴かせ、そこでネメアを見つめるイズの視線で彼女の気持ちに気づいた、ということにしました。ですが、これは原作にはない内容です。
 もし、エルファスがイズの気持ちを知るとしたら、レオニック文書を読むくらいだと思うんです。しかし、私はエルファスがレオニック文書の内容を把握していたことに懐疑的なので、知らない可能性が高くなってきました。
 エルファスが仮にも姉の夫であるエリュマルクを無視してネメアを憎悪しているのは、愛する姉の心を持っていっちゃったせいだと思ってましたが、本当に「自分が恐怖した対象だから」というだけの理由だとしたら、エルファスは本当はシスコンではないのでは……? むしろ、ものすごいナルシストなのでは……?

 ……いや、シスコンでいいよ。エルファスはシスコンでいい(こうして私は考えるのをやめた……)

◇冴え渡るINT74の推理<追記>
 長編全体でエルファスとのイベントをかなり加筆修正したので、ここもかなり変えました。
 特に、イズ略奪について一応形にできたので、もともと書きたかった風に書くことができたのは嬉しいですね。

 なぜ何も知らないレインがイズ略奪について言及できたのか、というと、まずエルファスの証言から想像したというのがあります。エルファスの証言から導いたものは、少なくともエルファスにとっては真実です。
 また、彼女は当事者のひとりであるネメアとかなり親しく、彼の行動を想像することができます。そういうふうに訓練されたからです。獅子帝訓練道場の賜物ですね。
 イズをさらいに来たときのセリフや行動が、ほぼ正解なのはそのためです。
 そして、イズの心を言い当てていたのは、レインもまた恋をしたことがあったからです。

 ただし、すべて正解だというわけではありません。レインもエルファスも、レオニック文書の存在を知らないからです。
 ゲーム本編ではどうなのかわかりませんが、少なくともこの小説の中では、エルファスもレオニックの予言を知りません。そのため、自分の運命を知らないということになります。

 イズが弟や愛した男のために、たったひとりで運命に立ち向かったことを知る人は、誰もいない、ということです。