短編 額縁の中の追憶 解説

レイン「手をつかめるかわからないって、物理的な話じゃないです」
ネメア「……台本に書いてあるから仕方ない」

 
◆英雄の絵
 物語の序盤で結構重要な役目を果たしてくれた若ネメアさんの絵ですが、帝都がボロンボロンになっちゃったあおりを受けて、なくなってしまいました。
 もともと、なくなるというか物語の途中で意味をなくすためのアイテムだったのですが、リサイクルで話を書きました。

 この絵、小遣い稼ぎのために荒くれ時代のイオンズが描いてた、とかそんな設定でもいいなぁ、と今更ながら思います。

◆2枚の絵画
 ネメアの勇者時代の絵は、何かいっぱい描かれてそう。画面映えする人だし、一時代を築いた人だし。
 でも本人はそういうのあんまり得意じゃなくて、「うわぁ(ドン引き)」ってなってそう。
 帝都だからちゃんと本人に似せて描かれてるけど、帝都から離れるにつれて伝聞で描かなきゃいけなくなって、「誰だこれ」状態になってる絵の方が多そうですね。

 写真があるとこういう時便利なんですけど、さすがにファンタジーの世界観で写真は難しいですよね。通信機があるくらいだから、カメラぐらいありそうですけど……よく考えたら私の書いた話の中では通信機とか影も形もないんですよ。

 なお、もうひとつのバロル一家の絵は前に短編で出てきた絵と同じものです。エリュマルクおじさんがネメアに見せてくれたやつですね。
 ネメアも複雑だっただろうなー、と思います。

◆省かれた3枚目
 当初、肖像画は3枚ありました。本当は真ん中にエリュマルクの肖像画があって、イズの話にも言及していたのですが話がぶれるのでボツになりました。
 皇帝の肖像画があるなら、皇后の肖像画もあるんじゃないか、みたいに質問すると、ネメアが「見たいか」って聞いて、「あるんですか」って尋ね返したら「ない」って言われる感じの流れでした。

 イズの肖像画は残ってなさそう。この物語のイズはそういうのが嫌いな人で、気を許していない人の前では徹底的に顔や肌を隠している人でした。黒子みたいなかっこうでうろうろしてる感じですね。
 この一家のせいで完全に存在をはぶられたエリュマルクおじさん、ごめんね。

◆美人の微笑み
>レインはいたずらっぽく唇の端を笑みの形に持ち上げた。こういう表情をされると、否が応にもこの娘の生みの母を思い出す。

エリュ「え……イズって笑うの?」
イズ「おかしけりゃ笑うだろ」

 かわいそうなエリュマルクおじさん。
 イズは笑うとき、ニヤァ~っと笑うといいなと思っています。小悪魔っぽい感じ?
 で、レインもたまにそんな風に笑うときがあって、「何だかんだで似てるなぁ」って思われてるといいです。

◆話してくれるのか
 まぁ、こいつらは話さないような気がしますが。
 言えよー! ほう・れん・そう、しようぜぇー!

 でも、そうなっちゃっても「聞いたら答えたぞ」って、あっけらかんとして言うような気がしますし、そうでなければって感じもします。

 何せよ、ネメアさんにはレインとその子や孫のために、頑張ってほしいです。

◆尻切れトンボ
 何か中途半端な話だなー、と思ったあなたはとても読解力のある人です。何とも思わなかったというあなたは純真なあなたのままでいてほしい。
 実はもう1本短編があり、この話はそれの前フリのような話です。だから、何かちょっと薄味というか、結局どうしたいのかよくわからない話になっています。

 

 続編はこちら→親父たちの杯