短編 竜の牙を探せ! 解説

◇5000hitsTHANKS小説
 というわけで、5000hitsありがとうございました。もう遠い昔の出来事ですね。
 キリ番(?)系の短編は、普段書かないレイン以外の主人公を書くと決めたばっかりに、こんな長い話になってしまいました。短編のつもりだったのに、がっつり中編です。
 人数が多くなると、まんべんなく喋らせなきゃって気持ちが強くなるので、どうしても場面が長引いてしまいます。

 タイトルでわかると思いますが、フゴーEDを基盤にしたオリジナル要素の多い話になっています。楽しめる人は楽しんでね!(THANKSの気持ちが全くない模様)

◇主人公たちの容姿
Q:何でお前はすぐ主人公の容姿を変えちゃうの?
A:描き分けができないからだよ!(半ギレ)

 私は頭の中で場面をイメージしてそれを文章で表現するっていう小説の書き方をするので、同じ髪型で同じ背丈の子が三人も集まっちゃうとみんな同じような感じになっちゃって、どうしても混乱してしまうのです。引き出しが少ないとも言う。
 映画を見てる感覚です。映画見てて、同じ髪型、同じ背格好の人が出てくると混乱しません? なので、髪型という記号を変えなくてはならず、リムは後ろでひとつ結びにしているということになりました。
 でも全員変えちゃうのもなんか嫌なので(女主のビジュアル好きだもの)、カチュアは公式とほぼ同じ容姿になっています。色合いがロイ兄さんなだけです。

 あ、レインはもちろん、獅子の鬣をイメージしてくせ毛にしています。

◇竜の牙とストラ=フゴー
 この話の中ではストラ=フゴーと竜の牙に何らかの関係があるという書き方をしていますが、フゴーEDにはそんな事実はありません。
 話を進める中で、竜の牙には何の手がかりもないので、それを探すところから始めているととてもページが足りません。というわけで、ストラ=フゴーが追い求めていた、というウソ設定を付け加えています。

 また、当然のことですが、ストラ=フゴーの手記の存在やその内容も勝手に考えたものです。

 場所を示す手記の内容は、もうちょっと暗号めいたものにしたかったのですが、暗号を解くのに字数を割くのもちょっと……という感じだったのでわかりやすい内容になっています。
 というか、ここまで解読ができていて、何でフゴー商会は場所の特定ができてないんや。無能か、というレベルになってしまいましたが、まぁ……レベルの高い冒険者に行ってほしかったということでひとつ。

◇主人公たちの性格
 今回、リムの視点が主軸になっていますが、リムはレインに比べてざっくり大ざっぱな性格なので、地の文でそれを表現しようと頑張ってはみたのですが……できなかった!(開き直り)
 途中で「はい無理~」とわかったので、いつも通り書いています。

 リムは人懐っこくて知らない人とでもぐいぐい話ができる子で、反面ちょっとおっちょこちょいでそそっかしいところがある人。いうなれば、サ○エさんみたいな人です。チャカはカツ○です。
 レムオンがちょっとこう……悩みごとの多いタイプだと思うので、「大丈夫、大丈夫! 何とかなるって!」みたいに、かるーく笑い飛ばしてくれる子がいいかなぁと思ってこんな性格になっています。

 反対に、カチュアは知らない人とあんまり会話ができないタイプ。コミュ障というか人見知りというか。相手に興味が持てないせいで受け身になってしまって、会話がなかなか長続きしないタイプです。
 自分の見た目がいいのはわかっているので、にこにこしながら相手が勝手に話してくれるのを待っている感じです。
 セラはそんな彼女の世話を焼くタイプ。セラはレインみたいな自分でさっさか何でもやっちゃうタイプには、何も感じないと思うんです。あの世話焼き加減からして面倒くさい女が好きなタイプだ……!

 私はカチュアのように相手にあんまり興味を持てなくて、会話が途切れがちになっちゃうタイプのコミュ障なので、リムとカチュアならカチュアの方が書きやすいですね。

◇6人態勢
 主人公3人+パートナー3人、驚きの6人パーティです。
 4人でも地蔵が出ないように必死だっていうのに、6人とかどうしていいかわからん……というのが私の素直な感想です。

 しかも、このパートナーたちってあんまり積極的に会話に参加していくタイプじゃなくね? と気づいたとき、これは地蔵が大量発生するということを覚悟したのです。

 温室栽培で育ったためコミュ力が高いとは言い難いレムオン。
 ミイス主以外だとただのプライドの高いヘソ出しのセラ。
 好きな人がいない世界など消し去ってしまえーのエルファス。

カチュア「銀髪率高くありません? オセロならセラがひっくり返ってますよ」

 ヘソ出しで挟むとレムオンの服が急にはじけ飛ぶかもしれない。
 レインたちを外してゼネテスと旅先主あたりを加えようかな、とか考えたのですが、私、旅先主とゼネテスってそんなに心の琴線に触れないし、付け焼き刃のキャラたちではどちらにせよ地蔵になりそうだったので、結局レインたちが出張ることになりました。
 全体的に割りと地蔵が多いのはそのせいです。胸はって言えることでもありませんが。

 ところで、こういうときパートナーがネメアさんじゃなくてよかったな、って思います。フゴー屋敷の応接間に入って、ネメアさんが座ってたら「あんた何してんねん」ってなりそう。
 「一緒に行こうぜ!」って誘ったらホイホイ来てくれそうな人ではあるけれど。

◇どういうことなの……
 ところで、この短編の世界観はどうなっているんでしょうね。主人公同士は面識がなし、パーティメンバーは(カチュア以外)知っているって感じなんですけど。
 どういうことなの……とは、私も思う。

 なぜカチュアがセラ以外と面識がないかというと、単純に彼女がほとんどイベントを起こしていないからです。本当に、セラと一緒にロイ兄さんだけ追いかけてたっていう子なので、序盤に仲間になる連中以外ほとんど面識がありません。
 なので、戦争にも不参加だったため、彼女の世界線では死屍累々です。もちろん、闇の神器も全然集めてないし、巫女もラドラスで全員爆散しています。
 何ていうか……そういう子なんです。

 レインはだいたい長編の通りで、エルファスが生還の捏造という……捏造の捏造ってこれもうわかんねぇな。
 リムはロストール側で進めているので、ディンガル側はほとんど面識ありません。宰相とザギヴくらいは面識あるかもしれません。

 それぞれの世界線で死んでるキャラはこの話では別に出てこないので、生きていようが死んでいようが関係ないのですが、せっかくなのでこの世界線では全員生きてることにしようと思います。

◇がんばれキスシーン
 今回、この話を書くにあたって、自分に課した条件が「各CPのキスシーンを一回ずつ入れること」でした。これを思いついたとき、異常にラブストーリーが書きたかった。しかし、賢者タイムに突入した今ではただの苦行に他ならない……。
 前回の1000hitsTHANKSでは手をつなぐだけで、今回はキスまでいったので、次回があったらペッティングぐらいやらないといけないような気がします。
 やれません(技術的に)

 本編ではキスすらさせてやれませんでしたが、パラレル世界だけでもこうしてレインとエルファスが幸せになっているなら、お父さんも大満足なのではないでしょうかね。自分で悲恋の二次創作をしておいて、そのパラレルでキャラをきゃっきゃうふふさせているってひとりSMみたいだなぁ。昔からひとり遊びの得意な子でした。

 この三組の中ではレインとエルファスは一番早く行きつくところまでいってそうです。エルファスが三度の飯よりレインが好きな子になったし、レインはレインで好きな人のことをどこまでも受け入れてしまう子になってしまったので、何だかんだで求められれば応じると思います。
 その一方で、一番進みが遅いのがカチュアとセラ。私の中でセラはすごく常識人になっているので、ロイの妹に手を出すっていうのにためらいがありそうというのが一番の理由です。時期が来たらちゃんとすると思います。
 まぁ、ロイはそんなん関係なしにセラの姉ちゃんに手を出してたんですけどね。

ロイ「魔人に支配されていたのでノーカン」

 ノーカンかなぁ……。

 リムとレムオンに関しては、リムは割とぐいぐいいく子なのにレムオンが若干引いてるんじゃないかなと思います。レムオンが奥手ってこともあるけど、レムオンは自分の子供を持つことに迷いがあるのではないかな、と。なぜなら、レムオンの子供は絶対にダルケニスだから。
 レムオンが被差別種族である自分にどう決着をつけるのかはわかりませんが(まだ考えてない)、ここで書いた彼はそういうものを克服した後なのかもしれません。

◇小獅子と救世主
 相変わらず私の中でエルファスは歌がとっても上手な子になっています。

 今まで賛美歌くらいしか知らなかったけど、レインは賛美歌の歌詞の意味がわからないことが多いので、大衆歌も歌うようになったようです。主に恋愛の歌を。でもレインはたぶんその意味がわかっていない。

 この後で本人から説明がありますが、別にキス以上のことはやってません。レインは冒険中にムダな体力を使うのが嫌な人(何があるかわからないから)なので、強めに拒否しています。
 エルファスはちゃんと「待て」ができる子なので、冒険が終わるまでおあずけです。

 あの世までおあずけよりいいじゃん(本編並感)

◇シンデレラと吸血鬼
 相変わらず書いてて楽しいCPだな、こいつら……。そして、相変わらずの女ジゴロだな、こいつ。

 リムは容姿が普通の子なので、突然王宮なんて華やかなところに放り込まれるし、レムオンとそういう関係になって、隣を歩くのにちょっと自信がなくなっちゃって……みたいな話を書きたいと思って3年が経ちます……。
 私の理想の無限のソウルってリムみたいなタイプで、見た目も普通、能力も普通、でも何か惹かれるものがあって敵がほとんどいないって感じの人物です。一般人に紛れても取り立てて目立つわけでもないのに、何か目が離せなくて自然と人が寄ってくる、みたいな。
 劉備かな?

 リムが理想の主人公だったにもかかわらず、メイン主人公が美形になったのは、完全に遺伝子のせいです。本当にありがとうございました。

 ところで、ダルケニスの生態として新月の夜に吸血衝動が強くなるとありますが、新月の夜に突然症状のピークに達するのでしょうか? 月が昇った直後に? それとも日が落ちた直後とか?
 よくわからなかったので、新月が近づくにつれてバイオリズムが狂っていくみたいな感じにしました。

 また、リーダーの許しを得てゆっくりした二人ですが、別に続きはやってません。レムオンは外でそういうことする発想がなさそう。この温室育ちめ。

◇邪竜タラスク
カチュア「この触手は間違いなく、イカです!」
セラ「亀なんだが」

 この洞窟で出てきたボスはゲームには未登場です。イメージ的には邪竜タラスクを意識しています。……タラスクを邪竜に分類しちゃうのは女神が転生するゲームの影響であって、シャンマやアズラゴーザなんかとは無関係です。
 はじめはボスを大イカあたりにしようかと思ったのですが、何ていうか……今さら大イカなんかと戦ってもなぁ……っていう。ジルオールのモンスター内で色々考えたんですが、いいやつがいなくてですね。もう捏造するしかねぇな、と……。
 ジルオールって水生生物のモンスター少ないですよね。今回改めて思い知りました。もっと魚っぽいやつがいたらよかったんだけど。

 このタラスクはもともとアキュリュースのあたりに生息していたが、その昔、人間を食いまくっていたため、聖女アリアロによって退治された……みたいな、タラスク本来の逸話(聖女マルタに調伏されたってやつ)にからめた捏造話をエルファスに解説してもらうつもりだったのですが、さすがにいらないかなと思って削ってしまいました。

 大きな甲羅を持っていますが、本来は竜に分類されるため、ジルオールのモンスター区分で考えると幻獣系に分類されます。また、現実(?)のタラスクに触手はついておりません。
 これ、エロ同人で産卵プレイされるやつだ!って思いながら書いてました。カチュアが狙われたのは、一番脂肪が多くて美味しそうだったからとか、タラスクは子どもを狙うからとか、まぁ、そんな感じです。
 その後も執拗にレインが狙われているのは、最前線にいることに加えて女のほうが美味しいことを知ってるからではないでしょうかね。まぁ、女の皮を被った獅子だったんですが。

 タラスク戦ではレインが攻撃の主軸になっていますが、本編の主人公だからというわけではなく、単純に得物の差です。物攻担当は4人いますが、レイン以外が片手剣装備で分厚い装甲を持った相手と戦うのは不利になっているだけです。3人も片手剣使いがいることに後で気づいたんですよね……。
 唯一アーマーを壊せそうなのがレインの突進(バースト系)だったので、レインが主軸になっています。斧持ちや大剣使いがいたら、また違っていたでしょう。

 なお、タラスクはここで倒されたわけではなく、久しぶりにやってきたおいしい獲物が予想以上に強くて、思わぬ反撃を受けてしまったので泣いて帰っただけで生きています。また数百年後くらいに人の住むところに現れるかもしれません。

Q:いつもボス戦になると都合よく大空洞に出るのはどうしてですか?
A:仕様です。
 デカい図体の化け物が出て来れる空間が必要だろ! ダンジョン攻略中ずっとリトルバンパイアの相手させるぞ、オルルァアアアン!

◇ぅゎきゅぅせぃしゅっょぃ
 リトルバンパイアを燃やして松明代わりにする、というのはもう本当に苦肉の策で、今まで何やかんやで洞窟の中って明るかったので(人の手が入っていたり、聖光石が岩盤に含まれていたり)視界に困らなかったのですが、演出的に暗闇の中から突然敵が現れるって感じにしたかったので、こういう形になりました。

 しかし、いざボス戦となったとき、あまりに視界がなさ過ぎて戦いにくいのではないかと思いまして、何か明かりになるものをと考えていたときエルファスくんがやってくれました。
 この子は基本的にレインが無事ならほかのことは一切躊躇しないところがあるので、コウモリを松明代わりに燃やすくらいするだろうと……。

エル「どうだ。明るくなったろう」
レイン「やめなさい」

 臭いとかすごいよな、と思いましたが、風の魔法で空気を確保しているので、換気ができているのかなとも思います。

Q:はじめからエスケープで大空洞を抜けてればこんな騒動にはならなかったのでは?
A:向こう側がどうなってるかもわからないのに、魔法で飛べるわけ無いだろ!(震え声) 石の中にテレポートさせるぞ!
 ミルワやロミルワみたいな魔法があれば、コウモリを燃やすことはなかったんですが。

◇誰も手に入れることができない財宝といえば
 ちょっと私たちのポケットには大きすぎるみたいですねぇ……。
 というわけで、誰も見たことのない財宝とは『自然が作り出した奇跡のような美しい景色』ということになりました。ほかに何があるというのかね……。

 この解釈はもちろん私が勝手に作ったもので、ゲーム本編では竜の牙の正体が何なのか言及されていません。どんな財宝なんでしょうね。

◇さようならは別れの言葉
 というわけで冒険はおしまいです。
 フゴーが景色に価値を見出すかどうかは、正直よくわかりません。フゴーの美術館で風景画(神話をもとにしたやつ)を見て、実際に巡りたいとか言ってなかったでしたっけ?
 まぁ、所詮金持ちの道楽だと思う(ひどい)ので、失敗だと思っても金は出したんじゃないでしょうか。

 さて、お別れしたレインとエルファスですが、この後お父さんに会うためにエンシャントへ向かいます。エルファスがお父さんに会ってくれたかどうかはわかりません。頑なに拒否してもいいし、レインにほだされて城までは同行しているかもしれません。ただ、一切口利かなそう。

 レムオンがチャカと会うのを嫌がるような素振りを見せたのは、自分があんまり歓迎されていないと思っているからです。でも別にそういうわけではなくて、チャカにとってはやっぱり大事な姉ちゃんなので任せて大丈夫かなという厳しい目で見ているだけなんです。あとちょっと照れくさいっていうのもある。
 リムとレムオンが結婚するってなったときは、大泣きしながらレムオンの手を取って「不出来なところもあるけど、大事な姉ちゃんです。よろしくお願いします」って言ってくれます。
 お父さんかよ。

◇乙女と月光
 さてさて、キスシーンノルマの最後はカチュアとセラです。私、キスシーンを書くときは洋画を参考にします(してるんやで……)が、カチュアとセラに関してはそれに当てはまらない感じにしました。目指したものは少女漫画です。
 私、セラって一番少女漫画に出てきても違和感ない人だと思ってるんです。

 一番歩みの遅い二人でしたが、こういうのはマイペースなのが一番だと思います。
 このあと、ミイスに戻ったら何か察したロイがお赤飯炊いてくれると思います。

ロイ「お兄ちゃんって呼んでもええんやで」
セラ「絶対に呼ばん」

 気が早い。
 セラはカチュアが何かスネてるように見えたので、森での会話からキスでもしてやりゃあ機嫌が治るかな、程度でキスしたんだと思います。ちゃんと好意は持っているしカチュアの好意もわかっているので、キスぐらい別に何ともないです。
 何だかんだで甘いんでしょうね。

◇難産
 この話は流れをパッと思いついたわりには、字数の関係で書き上げるのに時間がものすごくかかりました。最終的に約4万字。どうなってんねん……。
 旧サイトでは1Pにずらーっと上げましたが、流石に読みにくかろうとページを分けました。

 一番初めに思いついたときには、3チームがそれぞれ財宝を追い求め、最後の最後で共闘するパターンでした。財宝も何かそれっぽいものを洞窟の奥に置いていて、ボスが死ぬ→洞窟が崩れるor沈む→財宝を置いて全員脱出という流れにしようかと思っていました。で、唯一カチュアが財宝の一部(でかい宝石かなんか)を持ち出していて――みたいな。
 ただ、こっちの流れだったら4万字では追いつかなかったと思います。やっぱり仲良くしたほうがええんやね。

 というわけで、5000hitsありがとうございました。これからもよろしくお願いします。