アーギルシャイアとセラのイベントに関する3つの謎を探ります。
謎1.セラの宿屋イベントのフラグ
セラの宿屋イベントはライラネート神殿でケリュネイアに会うことが、フラグの一つになっています。
ケリュネイアに会うことがフラグになっているのは、日光月光の話です。あと、ロセン陥落もフラグになっているようですが、これは歴史区分の話なので置いておきます。
「ケリュネイアに会う」というのは、「ネメアと敵対し、本格的に闇の神器を集める」ということだと思うのですが、何で日光月光に関係あるんでしょうかね。
日光月光の話の内容は、つまりは「セラの親友の男が、ミイスの出身で神器の守り手である」ということです。
セラはケリュネイアに会うことで、主人公がいずれサイフォスとぶつかるかもしれないと危惧するわけです。何も知らないならば、主人公はためらいなくサイフォスを殺し、神器を手に入れるでしょう。
殺さないでくれ、と言うわけではないでしょう。できることなら、自分で決着を、と思ってはいるでしょうが、セラはロイの命乞いをするような性格ではないでしょう。
セラは主人公がアーギルシャイアへの一番有力な手がかりだと思っています。つまりは、ロイの話は餌だったというわけです。
サイフォスは神器を持っているぞ。だから、お前もサイフォスを追え、と言うわけです。
どの主人公も必ず猫屋敷でミイス襲撃の話(ミイス主は聖杯の話ですが)を聞かされます。ミイスという隠れ里のことを知らない主人公はいません。ミイスの名を出すことは、充分主人公への餌になります。
ケリュネイアと会わない場合、ちゃんと依頼料は支払われますが、「ネメアと敵対してまで神器を集める」という明確な区切りがありません。傍で見ている仲間の心境としては、「名指しの依頼なのに、依頼主に会いに行く様子がないってことは、この依頼をやる気はないんだな」と思います。
セラにしてみれば、食いつくはずのない相手に餌をちらつかせる意味がありません。神器に興味がないということは、アーギルシャイアにも興味がないってことですから。
謎2.序盤のアーギルとの遭遇フラグ
スラムや墓場でアーギルシャイアと出会うイベントは、仲間がひとり以上いないと起きません。
メタな話をすれば、後のセラの宿屋イベントで「アーギルシャイアとセラが似ている」と発言する人がいなくなるから、だと思うのです。
しかし、だったら、宿屋イベントが起きなければいいのです。そこでイベントが手詰まりになればいいのに、アーギルシャイアが出てきすらしないのです。
いや、そもそもセラが仲間になるティラの娘退治の際に、アーギルシャイアが出現しています。そこで仲間が目撃→二人が似ていることを指摘、の流れが普通です。ここで「仲間が一人以上必要」というのはわかります。
けれど、それ以前に、仲間が一人以上必要な理由は何でしょうか。
あのイベントは、アーギルシャイアが、主人公が聖杯の手がかりを持っている、と知るイベントだとも言えます。主人公が聖杯の手がかりを持っていなければ、アーギルシャイアの興味を引くこともなかったわけです。
逆に言えば、ほかに聖杯の手がかりを知っているやつを見つけられれば、主人公はいらないわけです。
どの主人公で始めても、必ずスタートメンバーが一人つきます。彼(あるいは彼女)と一緒に猫屋敷を訪れなければ、スタートイベントが終了しません。猫屋敷で、主人公と相棒は、必ず聖杯の話を聞かなければならないのです。
聖杯をゴブゴブ団が持っていることを知っているやつは、主人公のほかにもう一人、必ずいることになります。
ゲームの都合上「仲間が一人以上」となっていますが、本来であるならば「スタートメンバーがパーティーに同行している」が条件なのです。主人公のところに現れるはずのアーギルシャイアは、スタートメンバーのほうにいって、聖杯の手がかりを得てしまったのではないでしょうか。
謎3.序盤のアーギル遭遇イベントでなぜ彼女は逃げたのか
ロストールのスラムにせよ、エンシャントの墓場にせよ、普通のおばさんが駆けつけただけで逃げていく魔人とはいったい……。
「邪魔が入ったわ」とアーギルシャイアは言うけれど、おばさん一人殺すくらい、このときのアーギルシャイアならわけないでしょうし、何なら主人公をお持ち帰りしてもよかったはずです。
アーギルシャイアは神器一つを求めるのにミイスの村を焼き払っているのに、今さらおばさん一人殺すなど遠慮する必要がないと思うのですよ。
なのに、なぜ?
アーギルシャイアは「残忍で『気まぐれ』」と言われています。「このイベントでは残忍さではなく気まぐれさが出たのでは?」といわれればそれまでなのですが、それにしたって気まぐれすぎやしませんかね。せっかく聖杯の行方の手がかりを見つけたのに。おばさんを殺してから主人公の記憶を手繰るのに、魔人ならばそれほど時間はかからないでしょう。
この不自然な気まぐれさには違和感があります。アーギルシャイアは精霊の嘆きと悲鳴から生まれた魔人ですから、本来、肉体を持たない精神体のようなものだと推測されます。召喚されるのに人の肉体が必要な魔人はほかにもサムスンがいますが、彼を見てもわかるように、肉体の本来の精神にかなり左右されています。
つまり、アーギルシャイアの気まぐれさは「宿主の精神に左右されやすい」ということだと思うのです。
シェスターはエクリプスのことを知っていました。そして、それに闇の神器(具体的に聖杯が必要かと知っていたのかどうかは知りませんが)が必要なことも。
だから不自然に、闇の神器(聖杯)の情報を持った主人公を逃がしたのです。意識的にか無意識的にかはわかりませんが、シェスターの精神がアーギルシャイアの行動を不自然にとどめてしまったわけです。
アーギルシャイアのリアクションを見る限り、どうやら想定外の現象だったみたいですね。シェスターの意識が自分の行動を制限しているのに気がついていないようです。
セラが仲間になるイベントで、アーギルシャイアがこちらを回復してくれるのも、そういうことなんだろうと思っています。何というか、「元気なところからやられると絶望が増すでしょ」みたいな理屈つけてますけど、アーギルシャイアは人間を殺すのに理屈をこねるようなタイプではありません。
感情の赴くまま、殺したいと思ったときにはもうすでに殺しているような女のはずです。わざわざこんな理屈を持ち出したは、自分の不自然な行動に対する言い訳なのです。
「メタ的に考えて、詰み対策でしょ」と思われるかもしれない。いいえ、いいえ。あんなところで詰みません。詰み対策ならリューガの変から突入するザハク戦や、いきなりソウルリープに巻き込まれて死神皇帝と戦う場面のほうが、よっぽど詰み対策が必要です。
メタ的に考えても、ジルオールというゲームのボスが、こちらを全回復してくれる、という状況がもう不自然なのです。ラストバトルを思い出してください。あれだけの連戦があるにもかかわらず、ボス側は一度もこちらを回復してくれないのです。
――とまぁ、三つ考えてきましたが、第二の謎は結構無理があるな、と自分でも思います。第一と第三は、何となく通じるような気がしますが……。